６０歳まで歯の悩みなしで、歯科医に行く機会がありませんでした。

６０歳を過ぎたあたりから、以前から少し気になっていた、前歯の出っ張りがひどくなり始めました。そのため前歯と前歯の間の隙間が1本歯が抜けたくらい開いてきました。特に写真に写った自分の姿にガッカリすることが多くなりました。

ある日、思い切って、以前娘の矯正でお世話になりました前田先生にこの悩みの相談をいたしました。

先生の説明によると、長年歯医者に行かなかったため、歯石がたくさん付着して、歯茎の状態も悪くなっているとのことでした。長年の怠慢を反省いたしました。

時間をかけて歯石を丁寧にとっていただき、歯磨きの指導を約1年受けました。

歯茎の状態がよくなり、矯正の順序の説明を受け、始まりました。

下の前歯が1本前に出ていましたので、処置が必要とのことで、成長して初めての抜歯に不安がありました。医学の進歩はすごいですね。痛みもなくあっという間に終わりました。

矯正は下の方から始まりました。口の中の環境が変わり、笑うのも、話すのも違和感で、少し人前に出るのが恥ずかしくなりました。体調が悪いとすぐ口内炎ができましたので、たくさんワックスをつけて回復を待つという繰り返しでした。でも自分で決めたことです。いつかはキレイな歯になると言い聞かせていました。半年後、上の歯の矯正開始。より一層口の中の違和感は大きくなりましたが、慣れは救いでした。

孫の世話をしていたある日、道路に飛び出しそうな孫を止めようと、走りかけ、転びました。口の中の金具のため、唇、口内を切り、顎をうち、金具の一部が破損して、大変でしたが、幸いに骨折なし、前歯は金具が保護したのか折れなくて、矯正を続けることができました。

だんだん歯並びが整ってきましたので、それが励みになりました。

思い切って相談に訪れてから、約3年過ぎて、装置を外せました。口の中が軽くなりました。口内炎に悩むこともなくなりました。しかし、口を妙に閉じる癖がついてしまい、写真を見ると口が一文字になっていました。

2カ月後、やっと自然な表情で話せるようになり、整った歯並びに感謝です。

もっと早く治療をすればよかったと思いました。でも、このまま歯医者にいかなかったら、いつか歯槽膿漏などで、歯を失ったかもしれません。思い立った日が吉日でした。

教わった、歯磨きの仕方もこれからの高齢者人生には貴重な体験でした。自分の歯をきれいに保てるよう、時々の検診でアドバイスを受けながら、健康生活をできるだけ続けることができれば幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。前田先生、奥様、スタッフの皆様ありがとうございました。